TCFD・TNFD提言への取組み

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2026年9月現在

気候変動対応の取組み-TCFD提言に関する開示-

気候変動対応の取組み-TCFD提言に関する開示-

当社グループでは、気候変動を地域社会・お客さま・当社グループに影響を及ぼす重要課題として位置づけています。2022年10月の当社設立と同時に「サステナビリティ方針」を制定し、「TCFD提言(気候関連財務情報開示タスクフォース)」への賛同を表明しました。地域の脱炭素化に資する伴走支援を継続し、持続可能な地域社会の実現と当社グループの持続的成長の両立に取り組んでいきます。

カーボンニュートラルに向けたあいちFGの役割

当社グループの主要営業エリアである愛知県は、日本有数の製造業の集積地であり、地域全体のエネルギー消費やGHG排出量が多く、カーボンニュートラルに向けた構造転換が求められています。当社グループは、大手メーカーのサプライチェーンを支える多くの中小企業とお取引をいただいていますが、お客さまのなかには、資金や人材、情報面の制約からカーボンニュートラルの取組みに踏み切れない現状があります。このようなお客さまの課題に対応し、地域経済の成長とカーボンニュートラル実現の両立を支援することが、地域金融機関である当社グループの重要な役割であると認識しています。

ガバナンス

ガバナンスについては、「サステナビリティ推進体制」をご参照ください。

戦略

気候変動に関するリスクと機会

当社グループでは、気候変動に関連するリスクと機会を分析しています。分析においては、短期・中期・長期の時間軸を設定しています。不確実性の高い気候変動の影響を捉えるため、IEA(国際エネルギー機関)の1.5℃シナリオ(NZEシナリオ)とIPCC(気候変動に関する政府間パネル)の4℃シナリオ(SSP5-8.5シナリオ)を用いて影響の程度を大・中・小に分類し、各リスクと機会の影響度の把握に努めています。また、把握した各リスクと機会に対し、サステナビリティ方針に基づいた取組みを行っています。

リスク・機会の分類

内容

リスクの
カテゴリ

シナリオ影響
の程度

時間軸
短期:2028年
中期:2030年
長期:2050年

当社グループの取組み

1.5℃

4℃超

リ
ス
ク

移
行
リ
ス
ク

政策と

法規制

炭素税の導入に伴うコスト増加などによる取引先の事業活動への影響

信用リスク

大

小

短期~長期

当社グループの営業基盤である愛知県の主要産業である自動車産業をはじめとした製造業の投融資先とのエンゲージメント強化や脱炭素支援推進

市場

脱炭素社会への移行に伴う原材料価格の上昇による取引先の事業活動への影響

信用リスク

大

小

短期~長期

脱炭素社会への移行の影響を受ける産業に関連する保有有価証券などの価値の変動

市場リスク

大

小

短期~長期

評判

気候変動や環境保全への適切な対応・開示の遅れによる企業価値の低下

オペレーショナルリスク

大

小

短期~長期

  • 社会的要請などへの適切な対応
  • 非財務情報開示の充実

物
理
的
リ
ス
ク

急性

台風や洪水などの気象現象の深刻化による取引先の事業活動への影響や担保資産の価値棄損

信用リスク

中

大

短期~長期

投融資先および当社グループに及ぼす影響額の算定

台風や洪水などの気象現象の深刻化による当社グループの営業拠点の被災

オペレーショナルリスク

中

大

短期~長期

当社グループの防災・BCP対策の実施

台風や洪水などの気象現象により取引先の資金繰りが悪化し、当社グループの預金が流出

流動性
リスク

中

大

短期~長期

投融資先へ物理的リスクの啓蒙、BCP対策の啓発

慢性

平均気温の上昇、海面上昇による取引先の事業活動への影響や担保資産の価値棄損

信用リスク

小

大

長期

投融資先へ物理的リスクの啓蒙、BCP対策の啓発

機
会

製品・
サービス

環境保全への取組みを行う取引先に対し、ESGファイナンスを含む設備投資などの資金需要増加に対する金融仲介機能の発揮

-

大

小

短期~長期

  • 投融資先への脱炭素への取組啓発
  • 投融資先への脱炭素支援の推進
  • サステナブルファイナンスの拡大
  • 投融資先への補助金支援

脱炭素・環境保全への対応に課題を抱える取引先に対するコンサルティング機能の発揮

-

大

小

短期~長期

資産効率

省エネルギー・再生エネルギー・新技術の活用による事業コストの低下

-

大

中

短期~長期

当社グループの新店舗などのZEB化、省エネ化促進

強靭性

気候変動や環境保全への適切な対応・開示に伴う企業価値の向上

-

大

中

短期~長期

非財務情報開示の充実

シナリオ分析

気候変動リスクが当社グループに及ぼす影響を把握することを目的に、移行リスクおよび物理的リスクについてシナリオ分析を実施しています。シナリオ分析の結果は、一定の前提条件のもとで試算しています。今回の前提条件での試算では、当社グループへの影響は限定的なものとなりましたが、分析手法を含む前提条件については、今後も継続的に見直しを検討し精緻化に努めていきます。

移行リスク

移行リスクの分析対象として、TCFD提言で気候変動の影響を受けやすいとされている業種から、当社グループにおいて移行リスクの影響が大きいと考えられる「電力セクター」「自動車セクター」「不動産セクター」を選定しました。分析の詳細は以下のとおりです。

対象セクター 電力セクター・自動車セクター・不動産セクター
選定
理由
電力
セクター
電力セクターのGHG排出量はセクター別でみた日本の排出量の約40%を占めているため
自動車
セクター
当社グループの営業エリアである愛知県における主要産業のため
不動産
セクター

あいち銀行の総貸出残高に対する不動産業の融資残高の占める割合が高いため

シナリオ IEAの1.5℃シナリオ
分析内容 炭素税の導入による費用増加が財務内容に与える影響を分析
対象期間 2026年3月末基準とし、2050年までを対象期間として試算
分析結果 与信コストへの影響額について、単年度59億円程度の増加(2026年3月末基準)

物理的リスク

IPCCの4℃シナリオを参考に、洪水発生頻度の上昇を想定したうえで、浸水が想定される当社グループの営業拠点(ハザードマップ参照)の取引先の不動産担保棄損が与信コストに与える影響を分析しました。分析の詳細は以下のとおりです。

シナリオ IPCCの4℃シナリオを参考
分析内容

洪水発生頻度の上昇を想定したうえで、浸水が想定される当社グループの営業拠点(ハザードマップ参照)の取引先の不動産担保棄損が与信コストに与える影響を分析

分析対象 水害、事業性与信を対象に試算
対象期間 2026年3月末基準とし、2050年までを対象期間として試算
分析結果 与信コストへの影響額について、累計15億円程度の増加(2026年3月末基準)

取引先企業への脱炭素支援-全体像-

あいち銀行では、「お客さまの脱炭素支援を促すための建設的な対話(=エンゲージメント活動)」を積極的に行っています。エンゲージメント活動は、①現状把握、②GHG排出量の算定と目標設定の促進、③排出量削減支援・サステナブルファイナンス支援、④進捗確認のプロセスで進めています。エンゲージメントで訪問したお客さまに対し、お客さまの脱炭素経営の現状に沿った提案、情報提供を行い、GHG排出量算定ツールの提供、設備の省エネ化、脱炭素に係る認証取得、Jクレジット創出支援のサポートなどの提案を行っています。

「カーボンニュートラル達成に向けた移行計画」の策定

当社グループでは、地域の脱炭素化を積極的に推進するため、「カーボンニュートラル達成に向けた移行計画」を策定しました。この移行計画では、自社のGHG排出量削減や取引先企業への支援に関する内容だけでなく、お客さまの脱炭素化に向けたエンゲージメントの考え方や取組方針などを策定しました。

エンゲージメント戦略の概要

企業のカーボンニュートラルの取組みは、産業セクターや業種によって進捗状況がさまざまであることを踏まえ、優先的にカーボンニュートラルに関する対話を実施していく「優先セクター」と、それ以外のお客さまの状況に合わせて対話を実施していく「全体(ベースライン)」の2つのセグメントに分けて、お客さまとのエンゲージメントを進めています。優先セクターとして「自動車セクター」「資本財セクター※」を選定し、深度ある対話を行っていくとともに、全体(ベースライン)のお客さまのカーボンニュートラルの取組状況を確認しながら、その取組みの普及を促し、ニーズのあるお客さまに対して支援していきます。

  • 資本財セクター…産業機械・設備や土木・電気・配管などの建設サービスなど設備投資やインフラ需要に連動する産業群

優先セクターへのアプローチ

お客さまへのエンゲージメントの結果から、企業のサプライチェーンの立ち位置に応じて、求められる対応が異なることが分かりました。優先セクターへのエンゲージメントを進めるうえで、サプライチェーンの立ち位置毎にエンゲージメントの目的・手法を検討していく必要があります。
そこで、優先セクターを「Tier1」、「Tier2・3」、「Tier4以降」の3つのレイヤーに分けてエンゲージメントを進めていきます。「Tier1」や「Tier2・3」で得たノウハウを下流レイヤーに展開するとともに、他産業セクターへ横展開していきます。

全体(ベースライン)へのアプローチ

お客さまの取組状況に応じて3つにセグメントし、お客さまへのエンゲージメント方針を定めています。それぞれのセグメントに対して、お客さまの進捗状況に合わせたエンゲージメントを実施していきます。

リスク管理

リスク管理プロセス

  • 当社グループの直面するリスクに関しては、リスクの種類毎に評価したリスクを総体的に当社グループの経営体力と比較・対照していく自己管理型のリスク管理である「統合的リスク管理」を行うことで、経営の健全性を確保しています。
  • 気候変動リスクおよび機会は、事業活動や財務内容に影響を及ぼす可能性があることを認識のうえ管理していきます。具体的には、気候変動がもたらす当社グループ取引先の事業活動への影響および業況の変化などによる信用リスクや当社グループ営業拠点の被災などによるオペレーショナルリスクを中心に管理し、必要に応じて各種対策を講じていきます。
  • また、当社グループでは自然関連のリスク・機会の分析を進めており、2025年度は、優先セクターにおける自然関連のリスク・機会を特定しました。今後も、当社グループ自身の自然関連のリスク・機会の特定など分析を進めることで、適切なリスク管理に努めていきます。

気候変動に関連するリスク

当社グループでは、気候変動に関するリスクを「信用リスク」、「市場リスク」、「流動性リスク」、「オペレーショナルリスク」の4つに整理しています。気候変動により生じる可能性のある移行リスクおよび物理的リスクの事例は以下のとおりです。

リスク分類定義移行リスクの事例物理的リスクの事例

時間軸
短期:2028年
中期:2030年
長期:2050年

信用リスク 信用供与先の財務状況の悪化などにより、資産の価値が減少ないし消失し、当社グループが損失を被るリスク 政策、規制、顧客の要請、技術開発の変化に対応できないことによる取引先の事業活動や財務への影響 異常気象による顧客資産への直接的な損害や、サプライチェーンへの間接的な影響に伴う、顧客の事業や財務への波及 短期~長期
市場リスク 金利、有価証券などの価格、為替などのさまざまな市場のリスク・ファクターの変動により、保有する資産・負債の価値が変動し当社グループが損失を被るリスク、および資産・負債から生み出される収益が変動し当社グループが損失を被るリスク 脱炭素社会への移行の影響を受ける産業に関連する保有有価証券の価値の変動 異常気象の影響による市場の混乱、それに伴う保有有価証券の価値の変動 短期~長期
流動性リスク 運用と調達の期間のミスマッチや予期せぬ資金の流出により、必要な資金確保が困難になる、また通常よりも著しく高い金利での資金調達を余儀なくされることにより損失を被るリスク、市場の混乱などにより市場において取引ができなかったり、通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされることにより損失を被るリスク 脱炭素社会への移行に係る対応の遅れに伴うレピュテーションの低下による市場調達環境の悪化 異常気象で被災した取引先の復旧・復興に向けた預金引出に伴う資金流出の増加 短期~長期

オペレーショナルリスク

内部プロセス、役職員の行動が不適切であること、もしくはシステムが正しく機能しないこと、または外生的事象により、直接的または間接的に当社グループが損失を被るリスク 脱炭素社会への移行に係る対応の遅れに伴うレピュテーションの悪化 異常気象による被災に伴う営業拠点やデータセンターにおける業務の中断 短期~長期

炭素関連資産

TCFD提言が開示を推奨する炭素関連資産について、セクター毎の融資残高および全セクターに占める割合は以下のとおりです。

融資残高に占める炭素関連資産の割合(2026年3月末)

セクター融資残高
(百万円)
シェア
エネルギー 石油・ガス 34,332 1.18% 3.01%
石炭 154 0.01%
電力・ユーティリティ 53,549 1.83%
運輸 航空貨物 2,652 0.09% 9.96%
旅客空輸 670 0.02%
海上輸送 3,771 0.13%
鉄道輸送 44,954 1.54%
トラックサービス 116,561 3.99%
自動車及び部品 122,380 4.19%
素材・建築物 金属・鉱業 44,692 1.53% 43.42%
化学 59,550 2.04%
建設資材 37,111 1.27%
資本財 572,021 19.58%
不動産管理・開発 554,941 19.00%
農業・食料・
林産物
飲料 9,968 0.34% 2.85%
農業 3,967 0.14%
加工食品・加工肉 45,255 1.55%
製紙・林業製品 24,002 0.82%
合計 1,730,530 59.24%
対象アセット あいち銀行の法人・個人事業主向け一般事業性融資
(リパッケージローンなどの政策的貸出除く)
対象残高 2026年3月末時点の融資残高
セクター分類方法 当社グループにおける業種分類を環境省が公表している日本標準産業分類とTCFD18分類の紐づけ表により、TCFDが定義するセクター分類へ割り振り

指標と目標

カーボンニュートラルに関連する指標・目標

当社グループでは、脱炭素社会の実現に向け、GHG排出量(Scope1・2)について2030年度までのカーボンニュートラルを目指すとともに、投融資ポートフォリオのGHG排出量について2050年度までのカーボンニュートラルを目指す目標を掲げています。投融資ポートフォリオGHG排出量のカーボンニュートラルを達成するためのKPIとして、サステナブルに関する投融資および脱炭素支援件数などを設定しています。また、カーボンニュートラルの達成に向けて、その進捗状況を把握するためのモニタリング指標を設定しています。

  • モニタリング指標の進捗状況については、「気候自然関連レポート2026」をご参照ください。

GHG排出量 Scope1・2

  • GHG排出量(Scope1・2)については、当初「2030年度のGHG排出量を2013年度比70%削減し、2050年度までのカーボンニュートラルを目指す」ことを目標に掲げていましたが、2025年2月に目標の上方修正を行い、「2030年度までにカーボンニュートラルを達成する」としています。
  • 2025年度は、あいち銀行の店舗および店外ATM・諸施設などにCO2フリー電力を拡大したことで、2025年度の削減率(2013年度比)は▲79.5%となりました。引き続き、自社排出の削減に努めるとともに、自社で削減しきれない部分については、カーボンオフセットを検討していきます。
  • 2024年度・2025年度のGHG排出量については、第三者検証を受けています。

GHG排出量 Scope3

GHG排出量(Scope3)については、2023年度よりこれまでのカテゴリ6・7の算定に加え、Scope3のカテゴリ1~5および15についても算定しています。今後も算定範囲の拡大や算定方法の高度化を進めていきます。

2025年度 GHG排出量 Scope3

(単位:t-CO2)

算定項目2024年度2025年度主な算定内容・算定方法
Scope3カテゴリ1 購入した製品・サービス 19,121 17,945
  • 通帳、カード、事務用品、修繕代、メンテナンス代など
カテゴリ2 資本財 4,373 3,076
  • 建物、動産、ソフトウエア
カテゴリ3 Scope1・2に含まれない燃料およびエネルギー関連活動 1,121 1,001
  • Scope1・2に含まれない電力
カテゴリ4 輸送・配送(上流) 2,249 1,397
  • 行内メール便、郵便代など
カテゴリ5 事業活動から出る廃棄物 22 13
  • 産業廃棄物、雑誌、新聞など
カテゴリ6 出張 448 465
  • 算出方法:GHG排出量=Σ(従業員数×排出原単位)
カテゴリ7 雇用者の通勤 1,009 1,032
  • 算出方法:GHG排出量=Σ(従業員数×営業日数×排出原単位)
カテゴリ15

投融資(事業性融資)
(上場株式・社債)

9,191,858
4,070,517
7,785,240
2,374,919
  • 詳細後述
Scope3 合計 13,290,718 10,185,088
  • Scope3のうち、カテゴリ8,9,10,11,12,13,14の該当はありません。
  • 2024年度・2025年度のGHG排出量については、第三者検証を受けています。
  • Scope3カテゴリ1~5・15の算定対象はあいち銀行のみ、カテゴリ6・7の算定対象はグループ連結子会社を含めたグループ全体となっています。

GHG排出量 Scope3 カテゴリ15 -ファイナンスド・エミッション-

当社グループでは、PCAFに厳密に準拠するパーセフォニ社が提供する炭素会計プラットフォームを活用し、ファイナンスド・エミッションの算定を行っています。なお、今回の算定結果は、お客さまによる開示の拡大や推計メソドロジーの進化、業種分類の変更などにより今後大きく変化する可能性があります。

事業性融資

(単位:kt-CO2)

セクターScope1・2Scope3
GHG排出量DQスコアGHG排出量DQスコア
2024
年度
2025
年度
2024
年度
2025
年度
2024
年度
2025
年度
2024
年度
2025
年度

エネルギー

石油・ガス 109.8 28.0 3.30 3.13 264.0 275.6 3.30 3.13
石炭 6.3 6.5 4.00 4.00 1.5 0.7 4.00 4.00
電力・ユーティリティ 81.6 112.4 2.87 2.37 505.7 551.0 2.87 2.37

運輸

航空貨物 0.8 1.0 3.52 4.00 1.7 1.9 3.52 4.00
旅客空輸 2.7 1.3 2.10 4.92 0.8 0.8 2.10 4.92
海上輸送 18.7 15.3 3.74 3.21 20.0 10.6 3.74 3.21
鉄道輸送 13.6 16.0 2.52 1.88 24.4 37.2 3.09 1.97
トラックサービス 10.1 148.5 3.99 3.99 212.2 198.2 3.99 3.99
自動車及び部品 53.4 67.1 2.83 2.35 677.7 962.0 3.02 2.51

素材・
建築物

金属・鉱業 167.4 114.5 3.45 3.50 325.2 169.3 3.45 3.50
化学 80.4 58.5 3.50 3.36 262.4 229.0 3.50 3.36
建設資材 522.6 212.3 2.73 2.12 157.5 158.2 2.73 2.12
資本財 286.5 168.6 3.89 3.86 2,545.7 1,577.0 3.89 3.86
不動産管理・開発 20.4 26.9 4.05 3.99 184.5 197.6 4.05 4.00

農業・食料
・林産物

飲料 6.3 2.4 3.35 2.16 29.7 20.6 3.35 2.16
農業 6.3 5.4 4.03 4.02 23.0 16.2 4.03 4.02
加工食品・加工肉 37.4 23.8 3.83 3.54 213.4 160.4 3.83 3.56
製紙・林業製品 73.3 62.1 3.18 2.91 100.8 96.1 3.18 2.91
その他 409.9 451.4 3.86 3.79 1,734.2 1,600.7 3.87 3.79
合計 1,907.3 1,522.2 3.77 3.66 7,284.5 6,263.1 3.79 3.67

上場株式・社債

(単位:kt-CO2)

セクターScope1・2Scope3
GHG排出量DQスコアGHG排出量DQスコア
2024
年度
2025
年度
2024
年度
2025
年度
2024
年度
2025
年度
2024
年度
2025
年度

エネルギー

石油・ガス 21.3 13.0 1.00 1.03 291.0 194.2 1.00 1.03
石炭 0.0 0.0 - - 0.0 0.0 - -
電力・ユーティリティ 268.8 234.5 2.42 2.19 195.4 125.8 2.42 2.19

運輸

航空貨物 0.0 0.0 - - 0.0 0.0 - -
旅客空輸 3.4 0.8 1.00 4.22 0.7 0.5 1.00 4.22
海上輸送 12.8 9.7 1.00 1.00 3.8 13.1 1.00 1.00
鉄道輸送 2.0 3.1 3.72 3.42 4.6 11.0 3.72 3.42
トラックサービス 1.8 2.0 2.11 4.00 7.4 4.5 2.58 4.00
自動車及び部品 8.4 9.1 1.17 1.04 300.9 326.5 1.17 1.08

素材・
建築物

金属・鉱業 66.2 10.6 2.33 1.79 136.4 81.5 2.33 1.79
化学 40.4 28.1 1.57 1.61 98.2 57.7 1.57 1.61
建設資材 21.0 0.0 2.02 - 39.9 0.0 2.02 -
資本財 25.2 25.4 1.69 1.63 2,005.2 637.7 1.70 1.64
不動産管理・開発 0.6 0.5 1.24 1.40 9.5 2.7 1.24 1.40

農業・食料
・林産物

飲料 2.1 1.2 1.15 1.18 14.3 7.8 1.15 1.18
農業 0.4 0.4 1.00 1.00 23.2 10.0 1.00 1.00
加工食品・加工肉 4.6 2.4 2.24 2.07 32.9 18.5 2.24 2.07
製紙・林業製品 6.8 4.6 1.56 1.67 7.7 6.9 1.56 1.67
その他 35.5 24.4 2.48 2.38 377.9 506.7 2.48 2.44
合計 521.4 369.9 2.14 2.06 3,549.1 2,005.1 2.15 2.09
対象アセット
  • 事業性融資
    法人および個人事業主向け一般事業性融資(リパッケージローンなどの政策的貸出を除く)
  • 上場株式、社債(金融債、事業債、外国債を対象とし、リパッケージ債、私募債を除く)
対象残高 2026年3月末時点の投融資残高
データソース

排出量は企業開示データおよびCDPデータ、財務情報は社内データ、企業開示データを使用

算定方法

ファイナンスド・エミッション=各投融資先の排出量×帰属係数

  • 各投融資先の排出量
    各投融資先の開示値を使用、得られない場合は推計値を使用
  • 帰属係数
    投融資額÷(各投融資先の負債+資本)
算定カバー率
  • 事業性融資100%
    算定先の融資残高÷融資残高の合計
  • 上場株式、社債100%
    算定先の上場株式、社債÷上場株式、社債の合計

GHG排出量の第三者検証取得

2024年度および2025年度のGHG排出量Scope1~3については、ソコテック・サーティフィケーション・ジャパン株式会社による第三者検証を受けています。引き続き、算定方法の高度化・精緻化に取り組んでいきます。

  • 2024年度のScope3カテゴリ15については、単位をt-CO₂にて第三者検証を受けています。

サステナブルに関する投融資

当社グループでは、サステナブルに関する投融資を2022年度から2030年度までに累計1兆円(うち環境関連で5,000億円)実行することを目標に設定しています。2026年3月末時点の実績は、4,220億円(達成率42.2%)、環境関連2,356億円(達成率47.1%)となっています。サステナブルに関する投融資実績の詳細については、「環境保全と気候変動対策」をご参照ください。

自然資本・生物多様性の取組み-TNFD提言に関する開示-

自然資本・生物多様性の取組み-TNFD提言に関する開示-

当社グループは、2024年5月にTNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)の趣旨に賛同して以降、TNFDのフレームワークに基づき、自然関連の分析を進めています。

ガバナンス

ガバナンスについては、「サステナビリティ推進体制」をご参照ください。

戦略

LEAPアプローチに基づく取組状況

当社グループでは、LEAPアプローチ※に基づき、融資ポートフォリオにおける自然との接点を把握するとともに、その結果、依存・影響が大きいと確認された優先セクターの自然との関わりを分析し、自然関連の機会・リスクを特定しました。今後も、分析対象セクターの拡大や、当社グループ自身の自然関連の機会・リスクの特定など分析の高度化を進めていきます。

  • LEAPアプローチ:自然への配慮を企業のバリューチェーンや金融機関のポートフォリオのリスク管理プロセスに組み込むためのガイダンス

融資ポートフォリオの分析-融資ポートフォリオにおける自然との関わり分析-

当社グループでは、昨年度と同様、TNFD提言で推奨されている自然への依存や影響の大きさを把握するツールである「ENCORE」を活用し、自然資本の依存関係・影響を把握しました。また、2025年度は、新たに当社グループの融資ポートフォリオとの関係についても分析を行いました。分析の結果、「食品・飲料セクター」の依存と影響が最も大きく、また「水」への依存と影響が大きいことを改めて確認しました。当社グループにおける食品・飲料セクターの融資残高も相応にあり、当社グループの融資ポートフォリオに与える影響が大きいと考えられることから、「食品・飲料セクター」を優先的に分析するセクターとして選定しました。

投融資ポートフォリオの分析-優先セクターにおける自然との関わり分析-

優先的に分析を行うセクターとして選定した「食品・飲料セクター」について、当該セクターのバリューチェーンを整理し、各サブ産業グループにおける依存・影響を分析しました。この分析結果と各サブ産業グループにおける当社グループの融資残高割合を踏まえ、「包装食品・肉」、「食品流通」、「レストラン」の3つのサブ産業グループを特定しました。

投融資ポートフォリオの分析-融資拠点における自然との関わり分析-

食品・飲料セクターのバリューチェーン整理において特定した3つのサブ産業グループのうち、「包装食品・肉」に該当する融資取引先のなかから融資残高や製造拠点情報などを参考に5社を選定し、当該企業の製造拠点と食品・飲料セクターにおいて依存・影響の大きい「水」の観点で、「Aqueduct※1」と「重ねるハザードマップ※2」を用いてリスクが高い地域との接点を分析しました。その結果、愛知県は「水ストレス(水の需要に対して供給が不足している)」と「干ばつリスク」が比較的高く、水量リスクが高いエリアであること、水質リスクの観点では、沿岸海域で栄養塩過多による藻類増殖・貧酸素の発生リスク※3が極めて高水準であり、生態系・漁業・景観・観光産業への影響が懸念されることが確認されました。

  1. 世界資源研究所(WRI)が提供する世界中の水リスクを評価・分析するツール
  2. 国土交通省が提供する災害情報や防災情報の閲覧ツール
  3. 農地からの肥料流出、下水・産業排水などによる河川経由の栄養塩(特に窒素・リン)の負荷が高まることで、栄養塩が海岸沿いの海域へ流入し、藻類の過剰増殖(アオコ等)や酸素欠乏(貧酸素)を引き起こすリスク

投融資ポートフォリオの分析-優先セクターにおける自然関連リスク・機会-

これまでの分析結果を踏まえ、食品・飲料セクターにおけるリスクと機会を以下のように特定しました。

食品・飲料セクターにおける自然関連のリスクと機会

リスクと機会の種類説明
リスク移行
リスク
政策リスク 取水制限やGHG排出量などの規制厳格化・対応の義務化に伴う対応コストの増加
市場リスク 消費者が環境負荷低減商品を選好することに伴う売上の低下
技術リスク 自然資本の保全につながる新技術への移行に伴うコストの増加
レピュテーションリスク 周辺環境への影響や環境破壊などによる評判低下や風評被害に伴う収益の低下
物理的
リスク
急性リスク 自然災害による設備故障や事業停止リスクの増加、農水産物の不安定性による生産・調達コストの増加
慢性リスク 農水産物の収量低下による売上の低下または対応コストの増加、特産品の生産量低下や景観変化などの観光資源への影響に伴う売上の低下
機会 市場 自然資本の保全に資する新技術の活用による新市場参入に伴う売上の増加、自然関連の情報開示充実によるESG評価の向上
評判資本 自然資本の保全に資する取組みを進めたことによるブランドイメージの向上に伴う顧客の増加
生態系の保護・復元・利用 生物多様性の高い地域の保全・回復に資する取組みを進めることによる安定した事業環境の維持

自社拠点の分析

TNFD提言では、企業に対して自社が直接操業する拠点が自然資本関連の重要な地域であるかどうかを特定し、自然関連の依存と影響、リスクと機会の特定・評価・優先順位付け・モニタリングすることを求めています。当社グループでは、自然資本に影響を与えている可能性のある自社拠点を把握するため、当社グループの拠点が最も多い愛知県名古屋市内の店舗について、名古屋市環境局が公表している「生物多様性重要エリアマップ」を活用し、生物多様性保全上の重要なエリアとの接点を調査しました。

その結果、庄内川の河川沿岸、大高緑地周辺など、名古屋市内の16店舗の近隣に希少種が生息・生育しているなど生物多様性保全上の重要なエリアが存在していることを確認しました。今後、自社のオペレーションが生物多様性に与える影響の大きさや、自然資本との依存と影響の分析を検討していきます。

リスク管理/指標と目標

リスク管理、指標と目標については、前述の「気候変動対応の取組み」をご参照ください。